合格率から見るおすすめ法科大学院ランキング【2025年最新版】
2025年7月7日
お知らせ
司法試験合格を目指すうえで、法科大学院選びは極めて重要なステップです。どの法科大学院を選ぶかによって、学習環境、指導体制、合格実績が大きく異なり、結果として合否を左右する要因になり得ます。本記事では、司法試験の合格率という観点から見たおすすめの法科大学院ランキングをご紹介します。
1.合格率で見る法科大学院の現実
司法試験の合格率は、法科大学院によって大きく異なります。単純に合格者数ではなく、「合格率(合格者数 ÷ 受験者数)」で見ることで、より客観的に教育の質や支援体制の効果が見えてきます。たとえば、受験者数が少なくても高い合格率を維持している法科大学院は、少数精鋭の指導体制が整っている可能性があります。
2.法科大学院別司法試験合格率ランキング(2024年度司法試験)
ランキング | 法科大学院名 | 合格率 | 受験者数(人) | 最終合格者数(人) |
1位 | 慶應義塾大法科大学院 | 59.35% | 246 | 146 |
2位 | 愛知大法科大学院 | 55.56% | 9 | 5 |
3位 | 京都大法科大学院 | 49.31% | 217 | 107 |
4位 | 一橋大法科大学院 | 48.78% | 123 | 60 |
5位 | 東京大法科大学院 | 47.45% | 255 | 121 |
6位 | 中央大法科大学院 | 45.86% | 181 | 83 |
7位 | 早稲田大法科大学院 | 42.12% | 330 | 139 |
8位 | 大阪大法科大学院 | 40.68% | 177 | 72 |
9位 | 神戸大法科大学院 | 37.50% | 136 | 51 |
10位 | 同志社大法科大学院 | 36.94% | 111 | 41 |
11位 | 九州大法科大学院 | 34.58% | 107 | 37 |
12位 | 名古屋大法科大学院 | 31.07% | 103 | 32 |
13位 | 南山大法科大学院 | 27.78% | 18 | 5 |
14位 | 上智大法科大学院 | 27.27% | 44 | 12 |
15位 | 専修大法科大学院 | 27.27% | 33 | 9 |
16位 | 広島大法科大学院 | 26.47% | 34 | 9 |
17位 | 北海道大法科大学院 | 26.15% | 65 | 17 |
18位 | 大阪公立大法科大学院 | 25.00% | 36 | 9 |
19位 | 金沢大法科大学院 | 25.00% | 16 | 4 |
20位 | 関西学院大法科大学院 | 24.39% | 41 | 10 |
21位 | 筑波大法科大学院 | 23.33% | 60 | 14 |
22位 | 東北大法科大学院 | 22.11% | 95 | 21 |
23位 | 立命館大法科大学院 | 21.97% | 132 | 29 |
24位 | 明治大法科大学院 | 21.74% | 115 | 25 |
25位 | 関西大法科大学院 | 21.43% | 70 | 15 |
26位 | 千葉大法科大学院 | 21.15% | 52 | 11 |
27位 | 岡山大法科大学院 | 20.00% | 25 | 5 |
28位 | 近畿大法科大学院 | 20.00% | 5 | 1 |
29位 | 日本大法科大学院 | 19.00% | 100 | 19 |
30位 | 創価大法科大学院 | 17.65% | 34 | 6 |
31位 | 福岡大法科大学院 | 17.39% | 23 | 4 |
32位 | 琉球大法科大学院 | 17.24% | 29 | 5 |
33位 | 横浜国立大法科大学院 | 15.38% | 13 | 2 |
34位 | 桐蔭横浜大法科大学院 | 12.50% | 8 | 1 |
35位 | 法政大法科大学院 | 12.07% | 58 | 7 |
36位 | 学習院大法科大学院 | 11.11% | 36 | 4 |
37位 | 東京都立大法科大学院 | 10.87% | 92 | 10 |
38位 | 駒澤大法科大学院 | 6.25% | 32 | 2 |
39位 | 甲南大法科大学院 | 5.56% | 18 | 1 |
上記ランキングのうち特にTOP10にランクインしている大学は、いずれも伝統・実績を兼ね備えた名門校が中心です。
とくに慶應義塾大学は圧倒的な受験者数を誇りながら、60%近い合格率を維持しており、その実力と支援体制の手厚さが伺えます。
3.合格率の高さが意味すること
合格率が高いということは、
1.学生の基礎学力が高い(入試段階での選抜が機能している)
2.指導体制が充実している(演習・ゼミ・答案添削など)
3.自主ゼミや先輩・OBとのネットワークが強い
といった環境的な強みを持っている可能性があります。特に上位校では、学生同士の相互刺激や情報共有の質も高く、結果として合格率の向上につながっています。
4.受験者数とのバランスにも注目
たとえば、愛知大学のように受験者数が少ない中でも高い合格率を記録している法科大学院は、個別指導や少人数教育が機能している可能性があります。
一方、慶應義塾大学や早稲田大学、中央大学といった大規模校でも高い合格率を維持していることから、多様なニーズに応えられる教育体制の柔軟さも魅力です。
5.合格率以外に着目すべき指標
合格率はあくまでひとつの指標であり、それだけで法科大学院を決めるのは危険です。以下のような点も併せて検討すべきです:
・未修・既修別の留年率
・立地や通学環境
・学費や奨学金制度の充実さ
・教員の専門分野や指導方針
・卒業後の進路支援・就職先の傾向
たとえば、中央大学は合格率も高く、実務教育に強みを持ちつつ、全額免除の奨学金制度も整備されており、コストパフォーマンスを重視する受験生には魅力的です。be a lawyerからは昨年度3名の全額免除合格者を輩出しております。
6.法科大学院選びの“正解”は人それぞれ
自分の学習スタイルや生活環境に合わせて、どの法科大学院がもっともフィットするかを見極めることが大切です。合格率の高い大学に入れば自動的に合格できるわけではありません。あくまで、自分が努力できる環境かどうかが重要です。
そのためにも、説明会への参加や在学生・卒業生の声を聞くこと、模擬授業の体験など、情報収集を積極的に行うことをおすすめします。
7.まとめ:合格率を参考材料としつつ、最適な法科大学院選びを
合格率は、各法科大学院の「実力」や「環境の整備状況」を測るうえで非常に有効な指標ですが、最終的な進学先の選択には、個別の状況や将来設計も考慮に入れるべきです。
とはいえ、今回のランキングに登場した上位校は、いずれも司法試験合格への確かなサポートが期待できる大学です。
進学先選びの参考に、ぜひ本記事のランキングを活用してください。