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【2026年司法試験受験生向け】過去問演習のやり方とは?

2025年11月23日

勉強法

過去問演習の意義・目的

 司法試験において過去問の重要性は、計り知れないものがあります。過去問演習の目的は大きく分けて5つほどあります。

1つ目:ゴールを知ること

 試験の最終的な到達点を知らないまま勉強しても、方向違いの努力になってしまうことがあります。どのような問題が本試験で問われるのかを理解してこそ、日々の学習に意味が生まれます。初学者の方も、まずは一度でいいので過去問に目を通してみてください。
 特に刑法や刑事訴訟法から見ると把握しやすいでしょう。そして、過去問を見て落ち込む必要はありません。最初から解ける人はいませんし、それで全く問題ありません。
 「まだ解く力がない」「問題を覚えてしまうから」という理由で過去問を避けるのは本当に良くないです。過去問演習を遅らせれば遅らせるほど、合格は遠ざかると考えてください。

2つ目:長文問題を時間内に処理する経験を積むこと

 演習書と過去問の大きな違いのひとつが、問題文の長さです。論文式試験では、長文問題の中から出題者が拾ってほしい事実を拾い切り、かつすべてを評価する姿勢が求められます。また、長文の問題を2時間ないし3時間という限られた時間の中で処理するという情報処理能力が求められます。
 問題文を読んだときには気づいていたのに書けなかった事実、そもそも読み落としていた事実をなくすことが重要です。他者の再現答案を見て、自分が拾えなかった事実を確認し、今後は同じミスを繰り返さないよう経験を積んでください。

3つ目:設問の誘導に従うこと

 司法試験では、受験生が論点から外れないよう、問題文に誘導が仕込まれています(例:行政法で「仮の処分は検討不要」といった記述など)。
 過去問を解いた後は必ず「誘導がどこにあったか」を探す癖をつけ、最終的には絶対に見逃さないようにしてください。誘導部分には目印をつけておくのがおすすめです

4つ目:自分の出力を把握すること

 すなわち、①答案構成にどれくらい時間がかかるか、②答案を書く時間でどれくらいの分量を書けるか、ということです(※答案構成は後述します)。
 答案構成に30分程度かかるのが一般的ですが、人によっては30分では書ききれない人もいれば、逆にもっと時間をかけても大丈夫な人もいるでしょう。自分がどのくらい答案構成、作成に時間がかかるかを計算した上で時間配分をする必要があります
 CBT化により途中答案のリスクは下がるものの、全受験生が書く時間を確保しやすくなるため、論述のレベルが上がると予想されます。したがって答案構成の重要性はむしろ増すと考えています。
 過去問を通じて、自分が「どれくらい時間があれば書き切れるのか」を把握しておく必要があります。
 なお、答案構成に30分以上かかる場合は、基本知識の理解や暗記が不十分である可能性が高いので、基本の確認を行ってください。

5つ目:どこで差がつくかを知ること

 司法試験には出題趣旨・採点実感と呼ばれるものが存在します。出題趣旨とは、その名の通り、出題者がどのような趣旨で問題を出題したか、つまり出題の意図を指します。採点実感とは、採点者の感想を指します。試験対策との関係では採点実感が特に有用です。なぜなら、採点実感にはどのような答案が高く評価され、どのような答案が低い評価にとどまったかについて記載されているため、公式の採点基準やどこで差がついたのか、をある程度把握することができるためです。

過去問検討をする上で出題趣旨と採点実感は味の無くならないガムのように何度も何度も噛んで味わうことのできる最良質の教材といえます。

起案か答案構成か?

 過去問は「実際に2時間の起案をすべきか」「答案構成だけでよいか」という議論があります。
 be a lawyerとしては、過去問は少なくとも10年分、答案数にして約100通はフルで起案すべきだと考えています。
 理由は、不合格者の多くが「起案量が圧倒的に足りない」からです。不合格者の方に話を聞くと、「3年分しか書いていない」「答案構成しかしたことがない」というケースが大多数です。一方、10年分以上をフル起案したのに不合格になった例はほぼありません。
 資格試験である以上、「落ちない勉強法」を徹底する必要があります。そのためには「合格者の勉強法を取り入れる」だけでなく、「不合格者の勉強法を真似しない」ことが極めて重要です。
 「答案構成だけで合格した」という人もいますが、それは“その人に合った方法”であり、万人に当てはまるわけではありません。受験生が重視すべきは、「不合格者が何をしていなかったのか」です。

過去問演習は密度が全て

 予備校講師も教授も、SNSの界隈も、「司法試験は過去問が重要」と言いますが、真髄は“過去問検討の密度”にあります。過去問をやっただけでやったつもりになっていませんか?過去問を単にやっただけ、では合格に必要な論文力は身につきません。

be a a lawyerはのべ500名以上の受験生の指導を行ってきておりますが、不合格者の特徴は以下の通りです。

「過去問に全て目を通していない」

「過去問を答案構成だけで済ませている」

「過去問を数年度分しか起案していない」

「過去問を起案しても合格者に見てもらっていない」

スポーツでも本番形式の練習試合を毎週のように積むことで徐々に上達するように、司法試験の答案も本番形式で演習を積むことで徐々に答案のクオリティが向上していきます。また、練習試合をこなすだけではダメで敗因を分析し、次の練習試合までに同じミスをしないように練習を積まなければなりません。大谷翔平選手の160キロのストレートに三振を喫したのであれば、160キロのストレートに対応できるようにマシンの設定速度を160キロにしてバッティング練習を繰り返し、速球対策を行うのと同じことです。

本番で求められているのは答案構成ではなく、フルの起案です。答案構成しか行っていない人に合格水準のフル起案をすることはそう簡単なことではないでしょう。起案は時間がかかるから、起案していない人でも受かっているから、などと言い訳をするのではなく、まずは本番の形式で答案を書けるように何度も何度も演習を積みましょう。

なぜ過去問演習をやっているのか、といえば本番でベストな答案を書くためです。このように考えれば、まずは本番の形式で鍛錬を積むことが重要となるわけです。

そして、過去問を演習した後はできるかぎり合格者に答案を見てもらい、コメントをもらうと良いでしょう。このような復習を行うことで自分では気づかない答案の問題点に気づくことができ、過去問演習の密度を高めることができるでしょう。

過去問はどれだけ解けば良い?

 新司法試験は19年分蓄積があり、全ての年度の答案を書くとすれば19年×8科目=152問の答案を書かなければなりません。これを全て解くのは容易ではありません。

 be a lawyerでは過去問をA〜Cの3段階にランク分けしており、A・Bランクについてはできる限りフル起案をすることを推奨しております。

↓過去問重要ランキングの閲覧はこちら↓

そのうち、100通程度は合格者からの添削・個別指導を受けることが望ましいと考えております。

これさえやっていれば、基本的に合格は確実と言えるでしょう。

 

過去問演習はいつから始めるべき?

 先ほど述べたように司法試験合格までに少なく見積もっても100通程度は過去問演習を積むことが必要となります。be a lawyerでも過去問演習を100通積んだ受験生の合格率は90%を優に超えています。

 そうすると、司法試験が実施される7月から逆算して、毎月8〜10通程度の起案を行うとしても1年前には過去問演習に着手しておく必要があります。計画的に過去問演習を行い、本番までに間に合わない、ということがないようにしてください。

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