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司法試験に不合格になる人の共通点とは

2026年10月20日

司法試験, 勉強法

司法試験の合格を目指して毎日勉強しているにもかかわらず、なかなか合格できない受験生がいます。

一方で、比較的短期間の学習で司法試験に合格する受験生もいます。

両者の違いはどこにあるのでしょうか。

司法試験・予備試験の個別指導塾「be a lawyer」はこれまで500名以上の受験生の個別指導を担当してきました。

その経験から、司法試験に不合格となる受験生には、いくつかの共通点があると感じています。

特に大きな原因となっているのが、次の2点です。

① 演習量が圧倒的に不足していること

② 演習をしていても、合格者による添削・指導を受けておらず、演習の質が低いこと

もちろん、司法試験の合否には基礎知識の習得状況や試験当日のコンディションなど、さまざまな要因が影響します。

しかし、一定程度の法律知識を身につけているにもかかわらず、論文式試験で思うように得点できない受験生については、上記2点が大きな問題となっているケースが少なくありません。

今回は、司法試験に不合格となる受験生の特徴と、合格するために必要な学習方法について解説します。

1 演習量が圧倒的に不足している

司法試験に不合格となる受験生に共通する特徴の1つが、論文答案を書く演習量の不足です。

司法試験は、法律知識をどれだけ多く覚えているかを競う試験ではありません。

与えられた事実関係を分析し、法的な問題点を発見した上で、適切な法律構成を示し、条文や判例を踏まえて論理的に結論を導く能力が問われる試験です。

そのため、基本書や論証集を繰り返し読んでいるだけでは、合格に必要な答案作成能力を十分に身につけることはできません。

例えば、民法の基本書を何度も読み、重要な判例や論点を暗記している受験生であっても、実際に問題を解かせると、請求の根拠を適切に示すことができなかったり、問題文の事実を十分に拾うことができなかったりするケースがあります。

また、刑法の共同正犯について、成立要件や重要判例を正確に暗記しているにもかかわらず、具体的な事案において共謀の成立やその射程を十分に検討できない受験生も少なくありません。

これは、知識が不足しているというよりも、知識を答案に落とし込む訓練が不足していることに原因があります。

司法試験の論文式試験で求められるのは、知識を持っていることではなく、その知識を具体的な事案に適切に適用できることです。

そして、この能力は実際に答案を書く演習を繰り返すことで身についていきます。

インプット中心の学習から抜け出せない

不合格となる受験生の中には、基本書や論証集の学習に多くの時間を費やす一方で、過去問演習を後回しにしている方がいます。「まだ知識が不十分だから、もう少し勉強してから過去問を解こう」

「論証を完璧に暗記してから答案を書こう」

「

このように考える受験生は少なくありません。私が受験生と面談していると受験生からよく言われます。

しかし、知識が完璧になるまで演習を始めないという学習方法は、必ずしも効率的ではありません。

むしろ、一定程度の基礎知識を身につけた段階で積極的に演習に取り組み、答案を書けなかった部分を復習する方が、効率的に実力を伸ばせる場合が多いと考えています。

演習をすることで、自分が理解できていない論点や、答案に落とし込めない知識が明確になるからです。

また、過去問を解くことで、司法試験においてどのような能力が求められているのかを具体的に理解することもできます。

司法試験に合格するためには、インプットを完璧にしてからアウトプットに移るのではなく、インプットとアウトプットを並行して進めることが極めて重要です。このことに気づいた人から合格していくと言っても過言ではありません。

2 演習をしていても、その質が低い

もう1つの大きな問題が、演習の質です。

司法試験の過去問を何年分も解いているにもかかわらず、なかなか成績が伸びない受験生がいます。

このような受験生に多いのが、答案を書いた後に参考答案を読むだけで復習を終えてしまうケースです。

もちろん、参考答案を読むこと、動画講義で解説を聴くこと自体は重要です。

しかし、参考答案と自分の答案を比較するだけでは、自分の答案の問題点を正確に把握できるとは限りません。また、どれだけ優れた講義を聴いてもそれは講義を聴いただけであり、あなたの日本語力・文章力が高まったとは決して限りません。

なぜなら、頭ではわかっているつもりでもそれを文章に落とし込めるかは別次元の問題だからです。

例えば、受験生本人は論証の正確性が問題だと考えていても、実際には問題文の事実を十分に評価できていないことが原因で得点を落としている場合があります。

また、論点自体は正確に抽出できているものの、事実の抽出・評価・結論に至るロジックが不十分・不適切であるため、設問に十分に答えられていない、高く評価されないケースも多く存在します。

このような問題点は、あ参考答案を読んだり、動画講義を視聴したりするだけでは気づきにくいものです。

① 自己採点には限界がある

司法試験の論文式試験では、答案の評価に一定の専門的な判断が必要となります。

特に、法的三段論法の使い方、規範の定立、事実の評価、論点間の優先順位などについては、自分自身で問題点を発見することが難しい場合があります。

例えば、行政法の原告適格について、行政事件訴訟法9条2項の判断枠組みを正確に記載しているにもかかわらず、当てはめでは根拠法令の趣旨・目的しか検討しておらず、被侵害利益の内容・性質について十分に言及していない答案があります。

受験生本人は判断枠組みを正確に記載できたことから、原告適格について十分に論じることができたと考えてしまうかもしれません。

しかし、実際には重要な検討が欠けており、得点が伸びない原因となり得ます。

このような答案の問題点を自分自身で発見し、改善していくことは簡単ではありません。

AIが発達していますが、AIは読み込ませる資料の質でそのフィードバックの質も変わってきます。受験生がどのような参考答案を読み込ませているかによってフィードバックそのものが変わってしまいますが、その出来不出来の判断も受験生自身で判断することは容易ではありません。

そのため、司法試験合格者など、答案作成について十分な知識と経験を有する第三者から添削・指導を受けることが重要になります。

② 間違った答案の書き方を繰り返してしまう

適切な添削を受けずに演習を繰り返すことには、もう1つ問題があります。

それは、誤った答案の書き方が定着してしまう可能性があることです。学歴や経歴は極めて優れていてもなかなか合格できないという方に多いのが誤った答案の書き方が定着してしまっていることにあります。

例えば、刑法の答案で、問題となる犯罪の構成要件を十分に検討せず、いきなり重要論点の論証を展開する癖がついている受験生がいたとします。この受験生が添削を受けずに何十通もの答案を書いた場合、同じような答案の書き方を繰り返してしまう可能性があります。

本人としては大量の演習をこなしているため、実力が伸びていると感じるかもしれません。

しかし、答案作成上の問題点が改善されていなければ、演習量に比例して得点力が向上するとは限りません。

重要なのは、単に答案をたくさん書くことではなく、1通ごとに問題点を発見し、正しい方向に修正・改善を積み重ねることです。

3 合格するためには「演習量」と「演習の質」の両方が必要

ここまで説明したとおり、司法試験に合格するためには、演習量と演習の質の両方を確保することが重要です。

演習量が不足していれば、制限時間内に答案を作成する能力や、具体的な事実を法律に当てはめる能力を十分に身につけることができません。

一方で、演習量を確保していても、適切な添削・指導を受けていなければ、自分の答案の問題点を改善できない可能性があります。

したがって、「答案を書く→添削を受ける→問題点を分析する→次の答案で改善する」というサイクルを繰り返すことが、合格に向けた効果的な学習方法だと考えています。

特に重要なのは、添削を受けた後の復習です。

添削で指摘された内容を読んで終わりにするのではなく、なぜそのような問題点が生じたのか、次に同じ問題が出題された際にどのようにアプローチをすれば良いか、を丁寧に分析する必要があります。

例えば、原告適格の当てはめが不十分であると指摘された場合、単に参考答案の記載を覚えるだけでは不十分です。

行政事件訴訟法9条2項において何を検討する必要があるのかを再確認し、次に原告適格が問題となった際には、同じ間違いを繰り返さないようにする必要があります。

また、添削を受ける際には、単に誤っている部分を指摘してもらうだけではなく、どのように修正すれば得点につながる答案になるのかまで理解することが重要です。

そのためには、添削コメントを確認するだけでなく、必要に応じて指導者に質問し、答案作成の考え方そのものを修正していくことが効果的です。

4 過去問演習を学習の中心に据える

司法試験対策では、過去問演習を学習の中心に据えることをおすすめします。

司法試験の過去問には、試験で求められる知識や思考過程、答案作成能力が反映されています。

そのため、過去問を繰り返し解くことで、試験において何が重要なのかを理解しやすくなります。

もっとも、過去問を何年分解けば必ず合格できるというものではありません。

重要なのは、各科目について十分な演習量を確保するとともに、答案の完成度を高めていくことです。

また、過去問演習では、法務省が公表している出題趣旨や採点実感を確認することも重要です。

出題趣旨や採点実感には、出題者がどのような能力を確認しようとしていたのか、受験生の答案にどのような問題点があったのかが示されています。

これらの資料を参考にしながら、自分の答案に不足している要素を分析することで、より効果的に復習を進めることができます。

ただし、出題趣旨や採点実感を読んでも、自分の答案がどの程度評価されるのか判断することが難しい場合があります。

そのような場合には、司法試験合格者から添削を受け、客観的な評価を確認することをおすすめします。

5 まとめ

司法試験に不合格となる原因は受験生によって異なります。

しかし、これまで500名以上の受験生を指導してきた経験から、特に重要だと感じているのは、次の2点です。

① 演習量が不足していること

② 演習をしていても、適切な添削・指導を受けておらず、演習の質が低いこと

司法試験は、基本書や論証集を何度も読み返すだけで合格できる試験ではありません。

また、過去問を大量に解くだけで必ず合格できる試験でもありません。

大切なのは、十分な演習量を確保した上で、答案の問題点を客観的に把握し、改善を繰り返すことです。

現在、司法試験に向けて勉強している方には、ぜひ一度、自分自身の学習方法を振り返っていただきたいと思います。

これまでに何通の答案を書いてきたでしょうか。

その答案について、司法試験合格者から適切な添削・指導を受けてきたでしょうか。

添削で指摘された問題点を、次の答案で改善できているでしょうか。

これらの質問に自信を持って答えられない場合には、学習方法を見直す余地があるかもしれません。

司法試験に合格するために必要なのは、単に勉強時間を増やすことではなく、合格に直結する学習を積み重ねることです。

演習量を確保し、適切な添削・指導を受け、答案の改善を繰り返す。

この積み重ねこそが、司法試験合格に向けた重要な学習方法だと考えています。

be a lawyerの個別指導・答案添削について

司法試験・予備試験個別指導専門塾「be a lawyer」では、司法試験合格者による答案添削・個別指導・学習進捗管理を組み合わせ、受験生一人ひとりの課題に応じた学習サポートを提供しています。

答案添削では、単に模範答案との相違点を指摘するだけでなく、実際に得点を伸ばすために必要な改善点を具体的にお伝えしています。

また、個別指導では、答案の問題点を講師と一緒に分析し、次回以降の演習に活かせるようサポートしています。

司法試験に向けた学習方法に不安がある方や、過去問演習をしているものの成績が伸び悩んでいる方は、ぜひ一度無料面談にてご相談ください。

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